中華街

Kaputt

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2011年はソフト・ロック再熱の兆しあり。いま思うと、アリエル・ピンクの“ラウンド・アンド・ラウンド”が垂れ流していた懐かしさはその前兆だったのか。そんな流れのなかでちょっと注目していただきたいのがコチラ。群雄割拠のカナダ・インディ・シーンにおいて七福神的大所帯バンド、ニュー・ポルノグラファーズのダン・ベイハーによる変名ユニット、デストロイヤーの最新作です。なんせ、すでに公開されているリード曲“チャイナタウン”がすこぶる良い。てかこれしか聴けてない状況で猛プッシュする無責任さに、我ながら閉口してしまいますがそれでも、突き刺さる人多いと思います。しっとりとした打ち込みにわびさびの効いた美メロ。そして色気ムンムンのサックス。曲中に漂うノスタルジックなムードが導くのは、周回遅れでやってきた近未来。グローファイやらなんやらチルな音楽を一通り経験した耳であればなおのこと、うっとりまどろんでしまうことでしょう。